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まずは毎日かくこと

プリキュアをめぐる、主語の大きい話

Twitterまとめを読むのが好きなのですが、よく話題になるのがこの「主語が大きい」話。人間は自分に集まってくる情報をもとに判断しがちなので、それはある程度自然なことなんだろうなと思います。

そういう意味では、先日のハロウィンも「私が経験した」アメリカのハロウィンの話ですね。私が住んでいた地域ではそうでした、という感じです。別の地域に出張に行く同僚が「アメリカなんてピザとハンバーガーしかない」と不満を漏らしていたので、「え、タコスやブリトーはないの?」と喉まで出かけ、いや、あれはあの地域だったからだな、ととっさに飲み込んだことがありましたが、そんな感じ。

 

なぜこんな話をするかと言うと、でかい主語に踊らされたと思しき事例があったので、共有させていただくための前振りでございました。

長女がプリキュア全盛世代らしいのですが、去年までプの字も知らなかったくせに、春頃から急にプリキュア一色の生活になりました。

弁当箱や服を買い、ふりかけだのチョコだの買い、ハッピーセットプリキュアだと言えばマックに通い、特典付き前売り券を購入して映画に行き、街の百貨店でやっているプリキュアカフェにまで行ってきました。日曜はどんなに遠出をしたくとも九時まで出かけることが出来ません、出発は何があってもプリキュア視聴後、というのが我が家の掟になっております。

お友達もみんなプリキュアが大好きで、みんな洋服どころか、誰それはバッグを持っていて、誰それと誰それと誰それはパンツもプリキュアだ(お前たちはパンツを見せ合っているのか、と驚きました)と言うので、この年頃の女子は猫も杓子もプリキュアなんだなあと思っていたのです。

で、別の外出の通り道で、たまたま件の百貨店を通りかかったので、「さぞや長い行列が出来ているに違いない。が、通りかかったのも何かの縁だし、ダメもとで覗いてみよう」と、お店の前まで行ってみました。

するとなんと、ランチをとうに過ぎた微妙な時間帯だったのも幸いしたのでしょうが、待ち時間ゼロで入ることが出来たのです。

子は実は強運の持ち主なのかもしれませんし、よかったね、夢は叶うんだよ、とプリキュアらしい学びを得たとも思います。とはいえ、普段伝え聞くほどの人気であるとすれば、こんなに百貨店のはずれの特設スペースでこじんまりした感じで、すっと入れてさっとパフェが出てくるなんて、ぶっちゃけありえないです。

実は、映画に行ったときも同じような印象を持っていたのです。「きっと、映画館の座席、事前予約しないと行列で入れないんだ」と戦々恐々としていたら、普通に前日の夕方に後方最前列の席が予約できて、しかも当日劇場ガラガラ、という。

横浜のパレードは大勢の人が集まったらしいので、一定数のファンがいることは間違いないとはいえ、「『みんな』好き、って、実は言い過ぎなのでは」と思い、子に

「お友達で、プリキュアが好きな子は、誰と誰?」

と聞いたところ、AちゃんとBちゃんとCちゃん、Dちゃんはそこまででもないかな、あ、それにEちゃんとFちゃんはプリキュア観てないかな、と指折り数え始めました。

カウントしたところ、おそらく毎週テレビを観ていて、グッズもそこそこ持っていて、映画も行きそうなのは、同世代の30%くらい。じゃあ、カフェまで調べて行くほどのファンはもっと絞られるでしょうから、うん、なるほど、と思いました。

周囲に聞きまわった雰囲気、プリキュアというのは、トップが幼稚園年中・年長あたりの3-8歳女児向けコンテンツのようです。ざっと調べたところ日本の3-8歳の子供は6百万人くらいなので、これもざっくり2で割って、3百万人をメインターゲットにしたビジネスとすると、なかなかシビアだなあと思いました。かたや、もっと幅広い年齢層に訴えることができるディズニーランドや、大きな美術展、パンダの赤ちゃんには長蛇の列ができるわけですから。

ディズニープリンセスやソフィアみたいに全世界に市場があれば、子供の多い国は沢山あるので、チャンスはもっと広がりそうです。Kawaiiカルチャーは世界に広がっているらしいので、プリキュアも頑張ってほしいなあと思います。すでにあるんですかね、ギネスに認定されたくらいですし。

主語の大きなプリキュアの話が、規模の大きな話になったところで、今日はおひらきとさせていただきます。